日本クリーニング用洗剤同業会
会長 藤井 一
謹んで新年のお慶びを申し上げます。日頃より当会の活動に多大なるご支援とご協力を賜りまして誠にありがとうございます。
新型コロナウィルス感染症への各種対応も間もなく丸3年が経過しようとしております。世界的にはwithコロナを掲げ、経済活動をコロナ前に戻す動きが見られる一方で、これまで世界経済を牽引してきた中国はゼロコロナ政策を維持していることから勢いは減速してきております。また、ロシアによるウクライナ侵攻が長期化し、原料・食料調達への影響も継続しております。
国内に目を転じますと、内外金利差拡大に端を発する円安の大幅な進行に伴い、原材料の高騰、外国人労働者減少による労働力不足等様々な事象が表れております。日本政府も経済活動正常化へ舵を切り、各種規制を緩和すると共に、国内旅行支援やインバウンド需要拡大等の政策を実施しています。コロナは一時落ち着きを見せたものの感染拡大第8波が懸念されます。このような難局の中、当会がどう対応していくかは大きな課題であると認識しております。
次にクリーニング業界の状況についてですが、ホームクリーニング市場はコロナ対応のテテレワークがwithコロナに舵を切っても継続されていること、各業種でビジネスカジュアル・クールビズが定着、また更に拡大する可能性が高いことから、今後も厳しい状況が継続するものと思料します。業界全体として新需要を開拓し、生産性向上等、当会としてできることを積極的にご提案していきたいと考えております。
テキスタイルリネンサプライ(ホテルリネン、病院寝具、ダストコントロール、ダイアパー)・おしぼり・施設ランドリー等の市場は、特にコロナの影響が大きかったホテルリネン、おしぼりに於いて、政府の経済活動重視への方針転換による行動やインバウンド制限の緩和・国内旅行支援事業の復活等により回復の兆しが見えております。今後も様々な要因に依り、状況のアップダウンは出てくると想定しますが、業況の回復に期待しております。
当洗剤同業会の2022年上半期出荷統計は前年比60トン減で99.6%となりほぼ下げ止まりと判断できる水準となりました。しかし、コロナ前には遠く及ばず、引き続き厳しい環境が継続しております。クリーニング業界とともに回復への道を探って参る所存です。
本年の皆様のご繁栄とご健勝をご祈念申し上げ、年頭の挨拶に代えさせていただきます。