年頭所感

日本クリーニング用洗剤同業会

会長 久保 章

久保会長

 謹んで新年のお慶びを申し上げます。日頃は当会の事業活動に多大なるご支援とご協力を頂き有難うございます。

 昨年も台風や豪雨災害が発生した一年でした。被災者の方々にはお見舞い申し上げると共に、一日も早い復旧、復興をご祈念申し上げます。

 昨年は、新型コロナウィルス感染症が瞬く間に世界中に拡散し、各国で都市封鎖、外出禁止を初めて経験する事態となり、日本国内でも感染症拡大防止策として緊急事態宜言発令により学校の休校や在宅業務の推進、不要不急の外出自粛と大変厳しい対策がとられました。緊急事態宣言の解除後、落ち込んだ経済の回復へあらゆる手段が打ちだされましたが、残念ながら感染拡大の第三波を迎えている現況となっております。

 私共のクリーニング業界も、ホームクリーニング市場は総務省統計局「家庭調査報告」上半期クリーニング支出額(全国2人以上の世帯)が2,789円で前年比694円減の80.1%となり、在宅勤務が急速に加速したことによる背広、ワイシャツ減少などが市場全体に影響を与えましたが、下半期も同様と考えております。昨年の流行語大賞にもなりましたが、三密を避ける行動、手指の消毒とうがいの徹底、外出時のマスクの着用と、生活環境が大きく変化しました。多様な働き方改革、新型コロナウィルス感染対策など社会情勢の変化を把握し、対応していく事が必要な市場と推察致します。

 またテキスタイルリネンサプライ(ホテルリネン、病院寝具、ダストコントロール、ダイアパー)・おしぼり、施設ランドリーなどの各分野も大きく影響受けました。特にホテルリネン分野は東京オリンピック、パラリンピックによる首都圏を中心とした経済効果が大いに期待された分野でしたが、新型コロナウィルス感染拡大による海外からの旅行客減、ビジネス活動縮小、国内旅行の自粛要請などで最も大きく影響受ける形となり、市場環境は一変し停滞分野となりました。感染拡大第三波といわれる中ではありますが、GOTOトラベルキャンペーン活用は、新型コロナウィルス感染拡大対策を徹底して取組んでいって頂きたいと考えています。

 当洗剤同業会の出荷統計も上半期は3,156トン減で前年比84.6%の結果となり、下半期は更に厳しい状況が推察されます。厳しい環境で先が見通せない状況ではありますが、当洗剤同業会としては、新型コロナウィルス感染拡大がクリーニング業界に与える影響について慎重に見極めると共に、適切に対応して参りたいと考えております。また、当会員16社は「衛生=高品質」新型コロナウィルス感染拡大防止製品に向けた最適な薬剤、処方の提供により業界への貢献を果たしたいと考えております。

 本年も皆様のご繁栄とご健康を心よりご祈念申し上げます。

年頭所感

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