平成25年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。日頃は当洗剤同業会の事業活動に多大なるご支援とご協力を賜り有難うございます。

昨年は東日本大震災からの復旧、復興に向けて各方面で取り組まれましたが、未だ多くの被災者の方は仮設住宅や故郷を離れ、別地での生活を余儀なくされています。また、台風被害、自然災害も多く発生しました。一日も早い復旧、復興を祈念いたします。

国内経済も欧州の金融危機、円高の影響、長引くデフレ傾向が続き消費低迷は続いていますが、当業界のホームクリーニング総需要は上半期対前年比11.8％と増加傾向となり、下半期も増加の期待を窺いました。リネンサプライ業においては、震災からの復活で外国人旅行客も徐々に回復傾向となり、生産稼働率も上り、特に都心部は震災前に近い状態となっていましたが、9月の領土問題で大きく減少、特に中国、韓国からの旅行客が多い依存度の高かった地域は大きく影響を受けています。一方、国内の観光旅行者は人気の高い地域やイベント開催地は安定した稼働状態にあり、当洗剤同業会統計で上半期は対前年100.9%と全体では僅かなプラスとなりましたが、ドライクリーニング用洗剤出荷量は下落傾向が続き、石油機建築基準違反問題での建築基準法用途規制違反への技術的助言、問題点を明確化して解決策の提案や説明、調査など継続して実施されています。後継者不足、廃業などで施設数も大きく減少しています。ランドリー用は震災からの復活でホテルリネン、産業リネン、福祉施設向けに増加の傾向がありましたが、領土問題や経済の低迷で大きく減少が想定されます。

消費動向の冷え込み、原材料価格の高騰、電気料金値上げなど当業界を取り巻く経済環境は依然厳しい状況にあります。しかしクリーニング市場の回復に向け、業界全体でも様々な努力を重ねております。当洗剤同業会も昨年は新ウエット洗いの提唱や婦人物の需要啓蒙、引き続き、環境保全の推進や品質の向上を目指し、クリーニング業界に対する信頼性の向上、さらには需要拡大に向けて会員一同、鋭意努力いたす所存でございます。